先日、行われた京都三大祭の一つ、祇園祭の山鉾巡行で、今年亡くなられた染色作家・皆川泰蔵先生の作品が
山鉾の懸装品として使われ、大きな話題となりました。
|
皆川先生には鼓月の包装紙や化粧箱の図案デザインを何度か手がけて頂きまして
生前には浅からぬ縁がございました。
お世話になったお礼と追悼の意を込めて、山鉾を華やかに飾る先生の代表作品を、改めて見学に行きました。 |
| (2005年7月15日・17日撮影) |
| ※写真をクリックすると大きいサイズで御覧頂けます。 |
 |
 |
岩戸山・見送の「イタリアベネチア」1978年製作
|
今年は皆川作品と入替りで飾り席でのみ披露された
岩戸山・見送「日月龍唐子嬉遊図綴織」 |
 |
 |
飾り席での放下鉾・見送「BAGHDAD」1980年製作
1976年皆川先生がイラクを旅行された際、バクダッドのシーア派・カデマインモスクに入ってスケッチしたものをもとに、モスクとフクロウの飛び交う心象風景として構成された。 |
函谷鉾・見送「埃及(エジプト)天空図」1977年製作
永遠を意味する「アンク」を掴んだ二羽のハゲタカ神「ベネクト」が翼を広げて飛び交い天空を航海する聖なる舟には王冠をつけたハヤブサ神「ホルス」と「フェニックス」、中景の舟には山犬神「アヌビス」と太陽女神、そして遠景の舟には聖牛神「メヒウルト」、天空に輝く太陽と星座の中を、聖甲虫・聖コブラに守られながら進む。
(上部にあるハゲタカ神一羽と「遠景の舟」は、この写真では隠れて見えません。 下の写真でご確認下さい。) |
 |
 |
函谷鉾・前掛「モンサンミッセル」 1988年製作
モン・サン・ミッシェルは、世界文化遺産として、8世紀のころから北フランス・ノルマンディの海辺にある孤独の城砦、天空に突き刺す尖塔をもつ修道僧院で有名である。
西欧文化のもつ夢幻的情景に、太陽、飛行船、気球を配して明るいイメージを構成し、所々にフランス国旗を描き、現代感覚の「モン・サン・ミッシェル」を表現した皆川泰蔵氏の力作である。
(飛行船はこの写真では隠れていますので、右の写真でご確認お願いします。) |
17日午前9時 巡行開始直前の函谷鉾 |
 |
 |
| まもなく鉾が動き始めます。 |
ゆっくりと四条通を東へ進み始めました。 |
 |
 |
| 巡行前の放下鉾。見送の前で記念撮影。 |
フクロウが京都の空に飛んでいくかのようです。 |
 |
 |
巡行準備中の岩戸山。
信号より山が高いですが、もちろん反対側に進んでいきます。 |
囃子方が梯子を使って山に乗り込む。 |
 |
 |
四条烏丸交差点前で順番待ちの時間調整
|
巡行の順番の関係で、岩戸山(左)と放下鉾(右)の見送が並んでいます。 |
 |
 |
| 巡行も終わりに近づき、新町通を南下する函谷鉾 |
狭い路地なので鉾の動くのを間近で見ることが出来ます。 |
 |
 |
懸装品は祭の時しか見ることが出来ませんが、京都産業会館の1階ロビーに皆川先生作の陶版画「祇園祭山鉾巡行図」が飾られています。
縦5.6メートル・横4.2メートルの大きな作品です。 |
よく見ると先生作の懸装品(見送)もちゃんと描かれています。 |
|
|
もう15年近く前の事ですが、包装紙の図案をお願いするため、6月頃に一度皆川先生にお会いした事があります。
何度もヨーロッパや中近東などを旅行された事などお話下さいましたが、奥様が同席されていて、
「もうすぐ祇園祭ですけれど、(先生は)毎年カメラを持って鉾や山を追いかけているんですよ。」と
お話されていたのが印象に残っています。
|
| この場を借りまして、先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |