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vol.25
その二十五  洛北の果て・広河原に「松上げ」を見に行きました。
 8月24日、京都市の最北端、左京区広河原で行われた火の祭礼「松上げ」を見に行きました。

 「松上げ」と呼ばれる松明行事は、広河原や同じく洛北の花背をはじめ、
京都とその周辺地域で多く行われていますが、本来は火の神として信仰を集めた愛宕信仰に端を発し、
さらに愛宕と深い関わりのある地蔵信仰とも結びついた、いわゆる神仏習合的な民俗行事として今に伝えられています。

 愛宕信仰とは、京都市の北西に位置する愛宕山に祀られる愛宕権現を中心とした信仰で、
愛宕山は古くから修験道と深いかかわりを持つ霊山であったといわれ、
中世には将軍地蔵がその本地仏として崇敬されるようになったそうです。
 やがて、愛宕信仰は、愛宕山に集まった多くの修験者たちによって各地に広められ、
中世後期以降は、火伏せの神として人々の間で広く信仰されてきました。
 二十四日に行われるのは、地蔵の縁日である二十四日に由来するものだそうです。
※写真をクリックすると大きいサイズで御覧頂けます。
 午後8時頃、鐘と太鼓の音を合図に、祭りの行われる戸籠木場(とろぎば)に一面に立てられた地松(じまつ)に
火が灯された松明が付けられ、一帯が幻想的な雰囲気に包まれます。
 戸籠木場(とろぎば)に立てられた高さ20メートル近い戸籠木(とろぎ)と呼ばれる柱松の先端に
モジという傘状の籠が取り付けてあり、そこへ「上げ松」という松明を投げ上げて火を付けます。
 「上げ松」がモジの中に入って火が点きました。
その後も次々と「上が松」が投げ上げられます。
 夜空の闇の中に「上げ松」の火が舞う中で、戸籠木の炎が段々と大きくなっていきます。
 モジが全部燃え尽きるといよいよクライマックス。
 戸籠木をささえていた綱が断たれ、戸籠木が音を立てて倒れました。
見ている方からおおきな拍手がおこります。
 戸籠木を全部燃やし尽くして大きな炎が上がります。
 このあと、祭りを終えた男達は地蔵様をおまつりした観音堂で
夜更けまで踊り続けるのだそうです。

 平日という事もあり、ひっそりと行われるお祭りかと思っていましたが
かなり大勢の観光客の方がお見えになっていました。
松明の火が間近で見られることもあり、夏の終わりにひととき幻想的な雰囲気を味わう事が出来ました。
 
(2005年8月)

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