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vol.04

〔夜空を焦がす炬火祭(たいまつまつり)〕

 鼓月の本社工房のあるごく近くの三栖には、天武天皇を祭神とする三栖神社があります。
その大祭の一つである炬火祭(たいまつまつり)が先日行われました。

 伏見の西部にあたる三栖は、古代、難波(今の大阪)や大和(奈良方面から山城を経て東国へ向かう道筋にあたりました。
今からおよそ1300年前の壬申の乱のとき、大海人皇子(のちの天武天皇)が大津京への行幸の折に三栖の地を通りかかり、三栖に住む者たちが篝火を灯して闇夜を照らし歓迎したという伝説に基づいています。
 昭和34年に祭りは一旦途絶えますが、平成元年に地元の有志の方々によって復活し、現在では京都市登録無形文化財に指定されています。
 炬火の大きさは直径1m、長さ5m、地元で育てられたヨシとススキで作られます。
 夜8時頃、炬火に火が燈され竹田街道を中書島から京橋まで練り歩きます。
 火勢はかなり強く、放水で火の勢いを抑えながら進みます。
 炬火に使われるヨシの一部を持ち帰ると「火難消除・招運来福」のご利益があるといわれています。
(無理して炬火から取らなくても、お札と一緒に販売されています。)
 炎がゆらめくを見ていると、その神秘的な美しさに、昔の人がそれを神と崇めていた気持ちが分るような気がしてきます。近年マンションなども増え、かっての農村の風情はどこにも見られなくなりましたが、少しの時間、古代へタイムスリップしたような夜でした。
(2003年10月)
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